【第111回】「朝起きるときに腰が痛い」【2020年1月】

 朝起きるときに腰が痛い人は多いのではないでしょうか? 原因の一つは、寝返りの少なさです。長時間同じ姿勢で寝ていると筋肉が硬くなり、動き始めに痛みが出ます。従って適度な寝返りが必要となります。一般的に人は一晩で15~20回の寝返りを打つといわれていますが、ほとんど寝返りを打たなかったり、10回以下の方もおられます。こんな方は、お風呂上がりの腰椎ストレッチ(屈曲、伸展、ねじりなど)が予防になります。
 また寝る姿勢も関係します。一番良くないのはうつぶせ寝です。腰椎が過度に伸展するため、痛みが出ます。またあおむけも腰椎が伸展しやすいので、注意が必要です。横向けに寝ると、ほとんどの方は膝を少し曲げ腰椎を軽く屈曲するので、痛みが出にくいです。あおむけでないと寝られない方は、膝の下にクッションを入れると、腰椎が少し屈曲するので腰痛予防に効果的です。しかし腰椎の疾患で痛みが出ることもありますので、痛みが頻回に出るようなら、早めの受診をお勧めします。