【第106回】「子どもの骨折」について【2019年8月】

 今回は「子どもの骨折」についてお話しします。子どもの骨の特徴は「柔軟性がある」ということです。従って外力が加わったときに、ポキッと折れるのではなく、たわんで折れることがあります。それが「若木骨折」です。それに対して大人の骨は硬いので、ポキッと折れます。枯れ木を曲げたら真っ二つに折れるのと似ています。
  「若木骨折」では痛みはあるのですが、骨の連続性が保たれているので、手足を動かすことができるため、親御さんは骨折とは思わずに、数日して「どうしても痛がるので連れてきた」と言って受診することも多々あります。
  治療は当然固定ですが、不安定な骨折ではないので、ギプスまで必要になることは少なく、シーネ固定で済むことも多いです。できるだけ早く固定してあげれば痛みは減少しますので、子どもが痛みを訴えるときは早めの受診をお勧めします。