【第71回】「シンスプリント」について【2016年9月】

 今回は、スポーツ障害である「シンスプリント」についてお話しします。陸上競技の長距離選手や、サッカー、バスケットボールなど走ることが多い競技に発生する、下腿(かたい)遠位内側の痛みです。軽い場合は運動後の痛みだけですが、ひどくなると歩行時にも痛くなり、安静にしていても痛みを感じるようになります。
 シンスプリントは過度の運動による脛骨(けいこつ)骨膜の炎症による痛みで、ランニングの量、質の急激な変化、扁平(へんぺい)足、足関節の柔軟性の低下、ショックを吸収できない古くなったシューズや硬過ぎるシューズの使用が原因といわれています。
 治療としては、アイシングや足関節、足底の筋力トレーニング、ストレッチングなどが有効です。ただ、痛みの場所が限局的で強い場合は、「脛骨疲労骨折」の可能性もありますので、痛みが長く続いたり、激しい場合は早めに整形外科で受診することをお勧めします。