【第51回】ランニング障害について(その2)【2015年1月】

今回は、ランニング障害の予防や治療についてお話しします。まずは練習量を急激に増量したりしないこと、原則として月間走行距離を守ることです。月間走行距離は中学生200km、高校生400km、大学・実業団700km、中高年は200kmが理想とされています。走る路面もアンツーカーやグラウンドの土の上が理想ですが、ほとんどの方はアスファルトというのが現状でしょう。その場合、シューズの衝撃吸収性が重要になります。またシューズは500kmで交換することも勧められています。治療の基本は、安静と消炎鎮痛剤の服用と外用薬です。痛みが強いときにはステロイドの注射も行うことがありますが、ドーピングの問題や、注射の連用によって組織をいためることがあります。それに対してヒアルロン酸の注射はドーピングでも問題なく、組織をいためることもなく消炎鎮痛にも効果的です。疼痛が続く場合は、主治医の先生に相談するのがいいでしょう。