【第50回】ランニング障害について(その1)【2014年12月】

最近、市民マラソンブームによって多くの方がジョギングやランニングをされるようになってきました。一方、痛みのために思うように練習できないランナーもおられます。今回は「ランニング障害」についてお話しします。
 ランニング障害は過度の練習によるオーバーユースによって引き起こされます。部位として多いのが、膝、足関節です。膝では外側の痛みとして「腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)炎」、内側の「鵞足(がそく)炎」、前方の「膝蓋(しつがい)靭帯炎」が多く、足関節では、「アキレス腱(けん)付着部炎」「足底筋膜炎」、まれに「中足骨疲労骨折」もあります。
 痛みの程度としては激痛であることは少なく、ランニングのときだけに感じたり、その後に痛みが生じることが多いです。軽度の痛みであればアイシングで様子を見てもいいですが、長期間続いたり、痛みが徐々に増していくような場合は、慢性化することも多いので、早めに整形外科で受診するのがいいでしょう。次回は、予防や治療についてお話しします。