【第42回】「たかが捻挫、されど捻挫」【2014年4月】

 皆さんは捻挫したときに病院に行かれますか?「たかが捻挫くらいで行かないよ」という方も多いと思います。捻挫とはその名の通り「捻り挫く(ねじりくじく)」というもので、その程度によって捻挫と呼べるレベル以上に痛んでいる場合があります。
 関節が正常に動く範囲(生理的可動域)を超えて動いた時に捻挫が発生します。軽度の場合は、皮下組織、関節包(関節の袋)が損傷するぐらいですが、ひどくなると靭帯(じんたい)が断裂したり、骨折を伴うときもあり、受傷から時間がたちすぎると、適切な治療、すなわちギプスなどの固定や、手術などが不可能になることがあります。
 痛みが強い場合、腫れがひどい場合、内出血が広範囲にわたる場合などは、靭帯損傷や骨折の可能性があるので、捻挫だからと簡単に考えずに早めに整形外科を受診する方がいいでしょう。