【第24回】腰の椎間板ヘルニアについて【2012年10月】

以前、首の椎間板ヘルニアについてお話ししたことがありますが、今回は腰についてです。ヘルニアが神経に触れると痛みが出たり、しびれたり、力が入りにくくなったり(筋力低下)、触っている感じが鈍くなります(知覚障害)。痛みは腰の場合もあれば、足のこともあります。以前はヘルニアがあればすぐに手術をすることが多かったのですが、最近は薬物療法、けん引、ブロックなどで保存的に治療することが増えてきました。それは手術したグループと保存的に治療したグループで5年後の調査をしたところ、どちらも変わりがないということが分かったからです。
ただし、筋力低下、知覚障害が高度の場合や、頻尿、残尿感が出たり、大便を拭いている感じが分かりにくくなったりするぼうこう直腸障害が出た場合は手術が必要です。放っておくと、後で手術しても神経が回復しなくなるからです。そのためにも腰のヘルニアがある方は定期的に主治医の診察を受けましょう。