【第7回】 骨に鬆が入る?【2011年5月】

 「骨に鬆(す)が入る」といわれることがあります。実際には骨の強度が弱くなり、骨粗しょう症になるような状態を指しています。骨の強度(骨密度)には個人差があります。一般的に、若いときには十分な骨密度を保っているのですが、年齢とともに低下していきます。特に女性では、閉経とともにホルモンの関係で低下する人が多いようです。一般には骨密度が、若い人と比べて70%未満なら、骨粗しょう症として治療を開始する方がいいといわれています。しかし、背骨の圧迫骨折をしていたり、他の病気で骨の強度を低下させる薬を飲んでいる場合は、骨密度が低くなくても治療を行うことがあります。骨密度は簡単に測定できますので、ご心配な方は一度検査をした上で、治療が必要かどうかを主治医の先生と相談されることをお勧めします。しかしながら、ご高齢であっても、骨密度が正常な方もいらっしゃいます。次回はそういう方のことについてお話ししましょう。