【第101回】「サルコペニア」について【2019年3月】

加齢とともに起きる「サルコペニア」は、ギリシャ語で「筋肉」を表す「サルコ」と「喪失」を表す「ペニア」を組み合わせた言葉です。筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下している状態を示します。その診断基準は、①筋肉量の低下②筋力の低下③身体能力の低下です。
 簡単な診断法は、ふくらはぎの筋肉の太さを測る「指輪っかテスト」で、利き足でない方のふくらはぎの一番太い所を、両手の親指と人差し指で作った輪っかで囲みます。指先同士がつかず、ふくらはぎを囲めない場合、サルコペニアである可能性はほとんどありません。その場合を1としたら、指はくっつくが隙間がない場合は2.4倍、指とふくらはぎの間に隙間ができる場合は6.6倍サルコペニアの可能性が高いといわれています。また、ペットボトルが開けにくくなったとか、以前は青信号で楽々渡れていた横断歩道が信号ぎりぎりになったなども筋力低下のサインです。
 次回は「サルコペニア」によく似た「フレイル」についてお話しします。