【第86回】「寒いと体が痛くなる」【2017年12月】

 今回は、寒さと痛みの関係についてお話しします。寒くなると痛みが出やすくなるのは、何となしに分かるのですが、なぜでしょうか?
 一つは体温を維持するため末梢(まっしょう)血管が収縮し、血行が悪くなるからです。すると筋肉、関節周囲の血流不足、酸素不足を引き起こし、柔軟性が低下し、動くときに無理な力がかかるためです。また、寒くなると神経が敏感になり、痛みを感じやすくなるともいわれています。では、どうすればいいのでしょうか?
 まず、体を冷やさないような服装を心掛け、関節にはサポーターなどで保温をします。また、適度な運動、ストレッチで筋肉内の血流を改善させたり、温かいお風呂に入るなども効果的です。寒くなったから痛いのは仕方がないと諦めるのではなく、ちょっとしたことで防げる痛みもあります。ぜひ実践してみましょう。