【第75回】「腰椎椎間板ヘルニア」について【2017年1月】

脊椎には、椎体と呼ばれる骨の間に「椎間板」というクッションがあります。その椎間板が傷んで飛び出すのが、「椎間板ヘルニア」です。
 症状としては、腰痛や下肢痛、しびれを生じますが、ひどい場合には、筋力低下、知覚障害、膀胱直腸障害(尿・便の異常)を来すこともあります。
 通常は、安静や薬物治療、リハビリで軽快してきますが、筋力低下、知覚障害、膀胱直腸障害がある場合は、治療時期を逸すると回復しないことがあり、その場合は早期の手術が必要になります。
 痛みが強い場合は、皆さん頻回に通院されますが、痛みが減少すると、筋力低下などがあっても、病院に行くことが減ってきます。重度のヘルニアと診断されたら、主治医の先生が「もう来なくてもよい」と言うまで、定期的な受診を続けることをお勧めします。