【第37回】「ストレートネック」について【2013年11月】

 首が痛くて来られた患者さんで、以前「ストレートネック」と言われましたという方が最近増えています。頸椎(けいつい)はエックス線写真を撮影すると、側面像で少しC字形に湾曲しています。それは重い脳を支えるために適したカーブだからです。しかし、ストレートネックとはそのカーブが消失し、文字通り頸椎が真っすぐになっている状態です。これはパソコンや、スマートフォンなどうつむいて作業する時間が多い現代人の生活が関係しているといわれています。
 症状としては、頸部痛、肩凝り、頭痛などですが、消炎鎮痛剤や筋弛緩(しかん)剤の内服薬や、外用薬、物理療法などのリハビリの治療があります。ただ、自分で行える運動も有効です。首を前後左右に十分にストレッチしたり、肩甲骨の動きを良くするために背中側で両手を組んで胸を張りながらできるだけ上げます。それによって筋緊張が改善し、頸椎が元のカーブに戻りやすくなります。気になる方は一度、エックス線写真を撮ってみましょう。