中内整形外科クリニック
高知市旭に開院した新しい整形外科クリニックです。
整形外科、リウマチ治療、リハビリテーション、スポーツ外傷など。
地域のかかりつけ医として、地域に根ざした医療を目指します。
健康アドバイス
毎日の暮らしに役立つ健康のこと、病気のことを分かりやすく説明します。
【第91回】「膝内側側副靱帯損傷」について
【2018年5月】
 今回は膝の4本ある靭帯(じんたい)のうちで一番受傷することが多い「膝内側側副靱帯損傷」についてお話しします。この靭帯は膝が外反(外向きにくの字になる)することによって損傷します。
 多くの場合は大腿(だいたい)骨側の受傷であり、靭帯中央部や脛骨(けいこつ)側の受傷は極めてまれです。私もたくさんの患者さまを見てきましたが、脛骨側の損傷は1人しか見たことがありません。従って、痛みの場所も内側半月板損傷のときとは違い、少し膝上内側が多いです。
 以前は手術治療が行われてきましたが、最近ではほとんどの場合、ギプスや装具による保存療法で治ることが分かってきました。受傷後、時間が経過すれば靭帯が伸びた状態でくっつくため、膝の不安定感が残ります。膝をひねって痛みが出た場合は早めに専門の医師の受診をお勧めします。
【第90回】「頸椎後縦靭帯骨化症」について
【2018年4月】
 今回は「頸椎(けいつい)後縦靭帯(じんたい)骨化症」についてお話しします。後縦靭帯とは頸椎の後方にある靭帯で、それが肥厚、骨化することにより、脊髄を圧迫して症状が出ます。主な症状は頸部の凝り感、痛み、手足のしびれや細かいことができない(箸が使いにくい、字が書きにくい、ボタンが留めにくい)などですが、ひどくなると足が突っ張って歩きにくくなったりします。
 この骨化は非常にゆっくりとしか進行しないため、症状が出た場合には、脊髄の圧迫はかなり進んでいるということも多いです。骨化が著明であればエックス線で診断は容易ですが、骨化がはっきりしないときは、磁気共鳴画像装置(MRI)やコンピューター断層撮影装置(CT)の検査が有用です。MRIは脊髄の圧迫の程度、CTは骨化の大きさや範囲の描出に優れています。
 脊髄の圧迫が著明な場合は、頸椎への強い力(コンタクトスポーツや転倒など)により脊髄損傷につながることもあり注意が必要です。また、必ず継時的なフォローアップを忘れないようにしてください。
【第89回】「骨端線損傷」について
【2018年3月】
 今回は、子どもの外傷である「骨端線損傷」についてお話しします。「骨端線」とは骨をつくる部分で、軟骨でできています。従って、骨より強度が弱く傷んでしまうことがあります。足首をひねって、外くるぶしの骨端線を傷めたり、野球少年が投げ過ぎで上腕骨近位を傷めることもあります。
 強い外力が加われば、骨端線周囲の骨も骨折を起こしたり、骨端線の部分で大きく転位します。その場合はエックス線写真で分かりますが、軽度の損傷ではエックス線写真ではほとんど分かりません。磁気共鳴画像装置(MRI)では転位のない骨端線損傷も描出できるので有効です。
 エックス線写真では異常がないのに異常に腫れていたり、押すと痛みが強い場合は骨端線損傷の可能性が高いのでぜひMRI検査をお勧めします。また損傷の程度によっては骨の成長障害を起こすこともあるので、継時的なチェックが必要になることもあります。
【第88回】「湿布」について
【2018年2月】
 今回は「湿布」についてお話しします。湿布は昔からある第1世代の「冷湿布」「温湿布」、消炎鎮痛の成分を含んだ第2世代の湿布があります。その名の通り「冷湿布」はメントールなどの成分で貼った後に冷感を感じるものですが、実際にはアイシングほどの冷却効果はありません。外傷後に「湿布をして局所を冷やしました」という患者さんがおられますが、ひやっと感じただけで実際はそれほど冷やすことになっていません。それに対し「温湿布」は唐辛子エキスなどを含ませて、皮膚の温感点を刺激し血流改善を促すものです。実際には貼った局所の温度はあまり変わらないといわれています。
 第2世代の湿布は現在処方される湿布の多数を占めていますが、消炎鎮痛の成分を皮膚から吸収させることにより、局所の炎症を減らし、鎮痛効果を狙うものです。第2世代の湿布の中にも「温感」タイプも出てきており、症状によって使い分けが必要です。
【第87回】「腓骨神経まひ」について
【2018年1月】
 今回は、足首が動かなくなる(下垂足)原因の一つである「腓骨(ひこつ)神経まひ」についてお話しします。腓骨神経とは膝(しつ)関節の後方で坐骨(ざこつ)神経から分かれる神経で、膝外側後方にある骨の隆起「腓骨頭」の後方にあります。ここは神経の可動性が乏しく、さらに皮膚のすぐ下を神経が走行しているため、軽度の圧迫で容易にまひが生じます。
 例えば寝ているときに腓骨頭が物に当たっていたとか、長時間膝屈曲位でしゃがんでいて発症した方もおられます。症状としては、足首、足趾(そくし)が持ち上がらなくなり、しびれがあり、知覚が低下します。痛みがあることはまずありません。
 骨折、脱臼などの外傷や、腫瘍が原因の場合はすぐに手術が必要ですが、それ以外ではビタミンB12の内服や電気刺激による保存療法を行います。ただ、下垂足は「腰椎椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄(きょうさく)症」などでも起こることがあります。足首に力が入りにくいと感じたら早めの受診をお勧めします。
医療法人 睦会 中内整形外科クリニック
【診療科目】整形外科・リウマチ科・リハビリテーション科
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